こんばんは、結局柏餅を美味しく食べた なおです。
2025年5月9日の神奈川県の夜は雨降りで、みずがめ座流星群チャレンジは残念ながら失敗です。明日も豪雨の予報で、しばらく星見はお預けですね。警報レベルのようなので、該当地域の方はどうぞご安全に。

5周年企画「5にちなんだ解説にチャレンジ!」のトップバッターを務めさせていただいたのは、ガッツリ文系でした。なんだか解説で久しぶりにド緊張しました。
紹介させていただいたのは中島敦の『かめれおん日記』。今までのどの作家・作品ももちろん好きなのですが、中島先生(と、ここでは呼ばせていただきます)もとても大切に思う作家の1人で、星と同じく少しでも多くの人に(ちょっとマイナーめな)彼の作品を読んでもらえたらと意気込んでしまったようです。でも中島先生、本当に魅力的な人だと思うんですよ。配信でも元生徒さんからのエピソードを紹介しましたが、愛妻家でもあったようです。配信では息子さん宛の絵葉書を読みましたが、自分を気遣う奥様宛の手紙もステキだと思います。
難しい時代を生きていた彼ですが、人々を冷静に見つめる眼差しが、どこまで見通していたのか、気になります。

ブログでは配信の順番と逆転しましたが、前半はカメレオン座も紹介させていただきました。私は一度しか南半球に行ったことが無く、実際に見れたことは無いのですが、いろいろ調べてみると実際のカメレオン同様にチャーミングだな、と思いました。隣のハエ座を狙っているとされますが、星座絵によっては周回運動している中、むしろハエ座から遠ざかっているように見えるのもちょっと面白いです。食べたいの、食べたくないの、どっち!?みたいに。
(ところでアーカイブ見ましたが、配信開始から10分前後が何故か飛んでしまっていますね…ライブ配信のアーカイブが途切れる現象は、詳しくない私には分からないのですが、聞きづらくなってしまい申し訳ないです。)

中島先生は、暖かい南国から冬の日本に連れてこられても、足を踏ん張って生きている「かめれおん」に憧れがあったんじゃ無いかな、と思っています。
『かめれおん日記』に描写されるカメレオンは、殺伐ともしているような人間関係の中で、愛嬌あるような仕草だったり、かと思えば老成しているような雰囲気を出したり、とても魅力的です。
中島先生が南洋に行った時、博識な彼のことだからもしかしたらカメレオン座のことを知っていて、南の水平線上にかつていた「かめれおん」を思い出したかもしれないと思ったら、それはステキだなと思います。
昨今、世界が慌ただしいですね。こんなとき、あの時代を生きていた彼の作品に触れて、人の生活に思いを馳せても良いかもしれません。
