こんばんは、2025年は(も)推しを堪能した なおです。
2025年12月26日の神奈川県の夜空は久しぶりにすっきり晴れて、早めに帰って来れた今夜は駅からの帰路におひつじ座を天頂に見上げながら帰ってきました。東にはオリオンの三つ星が縦に並んで、昇りたての木星ものっけから元気に輝いています。
2025年の私の超個人的な宇宙天文ニュースというと、おそらく1年でプラネタリウムに行った回数が過去最多だったことだろうと思います。何回行けたか数えていないのですが、割と行ったような。星空堪能中です。

今年のニュースでは、感覚として宇宙開発系の話題が多かったようです。ロケットって、あんなに飛んでいるんですね。毎日が誰かのバースデーならぬ、毎日がロケットの出発日。それでも失敗があったり、そうして成功に繋がったり。七転び八起きです。
ランキングに入った中では、イカロスの運用終了が感慨深いです。太陽の周りを公転し続けているそうですが、通信ができず、もう何処にいるか分からないそうです。2025年ごろに通信不能になるとされていた(ような気がする)ボイジャー1号と重なります。ボイジャーとはもう少しおしゃべり出来るようですが、いつ途絶えるか不明で、その後はひとりぼっちで地球を離れ飛び続ける姿を、見えない空に探してしまいます。

天文ニュースの1月では、地球の近日点通過が挙がっていました。コメント欄では「地球は夏に太陽から一番遠いのは何故?」とありましたが、配信後に聞いてみたところ、四季と太陽からの遠さは関係ないそうです。夏や冬の訪れは、地球の自転軸の傾きにより、北半球では夏に太陽に近づき、冬に太陽から遠のくことが原因です。南半球はその逆で冬に太陽に近づくので、オーストラリアのサンタクロースは水着でマリンスポーツを楽しんでいたりしますね。夏には北半球の太陽はほぼ頭の真上に近い軌道を通るので、日照時間もあり暑くなります。近日点は地球全体が太陽に近づきますが、地球の公転軌道が正円に近いこともあり、自転軸の傾きに比較して夏や冬の理由にはならないそうです。(これ、伝わりますかね…)

天文ニュースの中では、個人的には土星の環の消失が思い出深いです。オンプラでも何度か話題になったということもありますが、たまたま11月末ごろ読んだ野尻抱影先生の随筆「土星ー空の玩具」に土星の環の消失のことが書かれていたこともあります。1934年に書かれた文章で、3年後の消失について触れていて、100年近く前に尊敬する偉人が同じ天文現象を見上げていたと思うと、嬉しくなります。野尻先生は天体の運行の規則正しさを大自然の素晴らしさの一つとして挙げています。確かにそうだと思います。お陰で全然違う時代の人と、同じ星空を見上げることができますから。そうして来年も、10年先も、100年先も、星空は変わらず輝くと思うと、宇宙の壮大さの一端を感じます。

2025年は、皆さまにとってどんな1年だったでしょうか。
辛酸を舐めた方、気苦労に絶えなかった方、まあまあ及第点な方、とってもハッピーだった方、いろんな方がいらっしゃると思います。
配信後にオンプラメンバーで改めて今年を振り返った際、星空観察会で曇ってしまって、流星群を見られなかったけれど、お客さんから「見れなかったからこそ、次にまた見たい」と言っていただいたと聞きました。できなかったからこそ、次はできるように。他のメンバーからも、「できなかったこと、本当は出来たはずだ」と意気込みを発していただきました。
地球は太陽の周りをひと回りし終えて、また新しい1年が始まります。その1年が、どなたにとっても、今朝の黄金色の日の出のように柔らかく輝くことを祈っています。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
