こんばんは、なおです。2023年10月から平塚市博物館で開催されているプラネタリウム100年を記念した企画展にお邪魔してきました。お伺いした1月6日には学芸員さんによる展示解説も行われていましたよ。残念ながら解説付きは本回がラストだったそうですが、展示会自体は1月8日(月)まで開催されているので、三連休に星空を連れてきてくれるプラネタリウムそのものにフォーカスするのもきっと楽しいですよ。
さて、展示ブースに入ると最初にお迎えしてくれるのは過去のプラネタリウムのパンフレットたち。色んな企画があるんだなと思い通り過ぎると、次にお会いできたのは過去に現役だった投影機たちです。ピンボール式のもの、二球式のものが並んで展示されていますが、投影機をこんなに間近に見たのは初めてです。このコーナーではプラネタリウムの仕組みについて展示されていました。
ピンボール式は思ったより小さいなと思っていたら、それもそのはず、4mくらいの距離までしか光が届かず、一般的なプラネタリウムでは遠くて投影できないそう。この子たちは、学校などで教材として使用されていたそうです。
二球式の実物も、真ん中をパックリ覗かせていて、こんな風に組み立てられているんだなとあらゆる場面で「へ〜!」と唸ってしまいました。投影するにしても星空を区切った複数の恒星原板というガラスのフィルターを光が通っているそうで、よくこんな仕組みが考えられたなぁと感心しきりです。投影機と一口に言っても、恒星を映す機械、惑星を映す機会、夕焼けを演出する機会など、さまざまです。現在はプログラムで操作できるそうですが、以前は一つ一つ解説員の方が話しながら動かしていたそうで、一体いくつの脳と腕があれば私にもできるか不思議でなりません。
次のコーナーはプラネタリウムの歴史についてです。昔の錬金術師が使っていそうな天球儀と惑星運行儀の隣には、かつてオランダのアマチュア天文家がご自宅に作ったという巨大な惑星運行儀の写真と、それが造られた経緯についての説明がありました。惑星が一堂に会するとワクワクしますが、昔の人はすわ終末か!とパニックになったそう。この巨大惑星運行儀については過去のオンプラでもご紹介しているので、是非見てみてください。壮観ですよ!
そこから今回の100周年記念の始まりとなった近代プラネタリウム初号機に関する解説や、初めて日本にやってきたこと、戦争との関わりを説明していただきました。昔から海でも空でも、星を読んで夜空を渡って行ったんですね。
戦後には日本でも国産化を目指し、さまざまなプラネタリウムが開発されていったそうです。二球式の投影機は「ザ・プラネタリウム!」という感じとSF感が個人的に好きですが、時代が進み、現在は一球式が主流だそうです。平塚市博物館でも現在では一球式のパンドラちゃんが活躍中とのことで、もちろんプラネタリウムも見てきました。
今日のプラネタリウムは、まず今夜平塚市で見える星空の紹介から始まりました。最初は街明かりの中で見える星たちだけが見えましたが、目を瞑って解説員の方の10カウントダウンを待つと、溢れそうなほどの満点の星が!この瞬間、堪らなく好きです。
プログラムの後半は「プラネタリウム大解剖」として、展示コーナーの拡大版の解説や、実際に投影機の動きを見ながら星が動く様子を見ました。5000年単位の星の動きを見られるなんて、考えてみれば凄いことですですね。普通の人の一生では知覚することもできません。緯度を大きく変えて本州からは見られない南十字星も見せてもらえて、大変贅沢な時間を過ごしました。パンドラちゃん、ありがとうございます。
プラネタリウム100周年という企画は、プラネタリウムが一般公開された1925年5月の100年後にあたる2025年5月まで続くそうなので、皆さんもぜひ100周年イベントを見かけたら参加してみてください。