【オフラインプラネタリウム】野尻抱影先生2025リターンズ🌔

こんばんは、最近スパイス料理を食べたい日々が続く なおです。

本日2025年11月2日の神奈川県は、昼間くらいからそこそこ曇りのような晴れのような天気でしたが、夕方見事に赤く染まる夕焼けが絶景で、図書館からの帰り道に思わず暫く佇んでしまいました。だんだん濃くなっていく青い空と、そこに広がる雲を朱に染め上げる夕日。秋の風物画です。

ただ雲が広がっているので、今夜の十三夜は見れるか不安でしたが、夜にはバッチリ晴れて、後の月はゆっくり堪能できました。十五夜は見れるには見れたけど、といった天気だったので、満足です。

思わずBUMP OF CHICKENの「真っ赤な空を見ただろうか」をヘッドホンで流してしまいました。数分だけ見られる凄まじい景色です。
ゴッホの絵のような輪郭の十三夜が撮れました。下の方にほんのり輪っかがない(だろう)土星が見えます。

あまりに良い空に思わず【星空観察ログ】になってしまいました。

今回は【オフラインプラネタリウム】です。しかも久々に本当にプラネタリウムに行ってきました(プラネタリウムに行っていなくてもこのシリーズでまとめているイベントも多いので…)。

今回は平塚市博物館で今月から上映されている「星は巡る 星の文人・野尻抱影が見つめた星空」を見てきました!

今年は野尻先生生誕140周年にあたるそうで、8月には大佛次郎記念館で開催された企画展に偶然巡り会えましたが、その時に予告されていたプラネタリウム番組がついに上映開始です。喜び勇んで行ってきました。

平塚市博物館では土日に野尻先生の番組が上映されていますが、イレギュラー的日程もあるので、公式サイトと合わせてチェックして見に行ってください。

まず前半は今夜の星空案内で、「秋の絵巻物」であるエチオピア王家のギリシャ神話の紹介をしてもらいました。一昨日のオンプラ配信でペルセウス座の位置は割と分かって行ったのですが、星座線がそちらとは違ったようです。星座線はみんな違ってみんな良いルールとは言え、慣れないと星の位置に迷ってしまうのが難点ですね。

秋の四辺形から辿る方法も聞いていたのでアンドロメダ座は見当が付きましたし、カシオペア座は言わずもがなですが、お父さんの存在感が薄いので今日の解説で紹介してもらえたのは良かったです。あの辺りにいるんですね。

そして後半はいよいよ野尻先生のターンです。

番組内では「野尻抱影」がその随筆の中に描いた星空を語ってくれる、というもので、ナレーションの女性が解説もしてくれていました。

冒頭は先生が大好きなオリオン座から。先生はベラトリクスに霊廟を持つと生前から仰っていましたが、そのエピソードから始まりました。そこから「星の新生児室」オリオン大星雲まで招待してもらったのですが、これはプラネタリウムならではのダイナミックさでした!すっごかったですよ!ジェットコースターに乗っているみたいでした。ぜひこれはプラネタリウムで体感していただきたいです…!

投影機のパンドラさんが素晴らしい星の世界へ導いてくれます。

冥王星の和訳で有名な野尻先生ですが、モチロン星の和名の蒐集家としても第一人者です。

先生が手にした名前の星たちもいくつも登場しました。オリオンと同じく、「釣鐘星」はこれからが旬ですね。

印象的だったのは北斗七星の10万年後の姿です。野尻先生はどうなるかご存知でしたし、私も聞いたことくらいはありましたが(先生の本でも読んだかな)、実際あんな風になっちゃうんですね。グニョ〜ンって感じでした(語彙力…)。

他にも中々勝率の上がらないしし座流星群の流星雨や、先生の心を躍らせまくった(だろう)ハレー彗星。ワクワクする星空がふんだんです。

最後の送り出しBGMが「大きなのっぽの古時計」というニクい演出まで、とっても心に染み入りました。まさに先生の随筆のよう。

星を扱うのは天文学者ですが、星は誰のものでもなく、誰もが楽しむことができます。ぜひ今夜、晴れたら星空を眺めてください。

エチオピア王家の神話はこちらでご案内しています。秋の夜長にどうぞ。
今年2回目のブログでの紹介になって恐縮ですが、野尻先生をテーマにした私の解説回もありますので、こちらもよければ見てください。