【初心者向け】星空(ソラ)を撮りに行こう・その1

 都心や町中では、街明かりや空気の汚れなどが原因で、なかなか星空を楽しむことが難しくなってきました。そこで休日を利用して、郊外に星空を見に行ったり、写真に収めたりして楽しむ方法があります。

 ですが、具体的にどこに行けばいいのか?どうやって行く場所を決めれば良いのか?どんなスケジュールが良いのか?周りに星好きな方がいない場合は、相談もできません。

 そこで今回、数回にわたって、実際に星空(ソラ)を撮りに行く様子をブログにまとめてみました。皆様の「初めての星空(ソラ)を撮りに行く」際の参考になれば幸いです。

まずは、どこに行くかを決めましょう!

 都心にお住いの方の場合、綺麗な星を見るために、夜空の暗い場所に行って星を見てみたいと思う方も多いと思います。その際「どこがオススメの場所なのか?」あるいは「以前行ったことのある場所は、星空が良く見えるのか?」と悩んでしまうと思います。

 オススメの場所などは、ネットで「地域 星空スポット」と検索すると、最近では色々な方の紹介記事がありますので、それらを参考にして頂ければと思います。

 また、「ここはどのくらい星空が見えるのか?」これを自分で調べることもできます。

『Light pollution map』は、世界中の夜の明るさを地図上に表示したサイトです。ここを見ると、自分が行きたい場所が、周りと比べて「夜空が明るいのか?暗いのか?」ということが簡単に分かります。

『Light pollution map』

 赤色に近いほど、その地点の夜空は明るく色がついていない場所程、その地点の夜空は暗いことを表しています。関東近辺を表示すると、東京都23区が最も赤い色になっているのが分かります。最近、天の川を撮影するスポットとして有名になりつつある千葉県の房総半島や、静岡県の伊豆半島などには、色のついていない場所があるのが分かります。この辺りは夜空がとても暗いということがわかります。

 このマップは、夜空の明るさを測定するSky quality meterという装置で測定した結果を元に作成しているそうです。Sky quality meterは、夜空に向けてボタンひとつ押すと、その夜空の明るさを測定して、数値として表示する測定装置です。私も1台所有していますが、本当に簡単に夜空の明るさを数値化できます。

 もっとも「具体的に夜空のどこの範囲を測定しているかが不明確」だったり「周辺の光の影響を受けやすい」など、科学技術的な研究に使用する測定装置として使えるかどうかの議論が起きたことのある装置ですが、同じ装置・方法で、日本の夜空を測定すると、このくらい地域・地点によって夜空の明るさが違うという相対的な日比較としては有効な結果だと思います。

 最終的に目的地を決める時には、下記のポイントに注意しながら決めましょう

  • 自分たちの移動手段で行ける場所か?
  • 夜、そこで夜空を見ても大丈夫か?
  • 私有地などではないか?
  • トイレに行きたくなったら、行ける場所があるか?
  • 疲れたら、休憩するところがあるか?

 調べてみると、意外と最適な場所は少ないと感じるかも知れません。もし、とても良い観察場所が見つかったら、これからも、そして他の方も使えるためにも、節度を持ってその場所をお借りして、星空を楽しみしましょう!

あらい
あらい

『Light pollution map』は、あくまで参考にして、目的地は、「自分たちで行ける範囲」で、「そこで夜、星を見ても良い場所かどうか」「トイレなどが使えるかどうか」などを踏まえて決めてください。特に私有地に勝手に入って星を見たり、撮影するのは厳禁です!

次に、いつ行くかを決めましょう!

 意外と失敗してしまうのが、この「いつ行くか」というポイントです。「いつ行くかは『晴れそうな日』」と思われる方も多いと思います。確かに晴れていないと、星空は見られませんので、天気予報とにらめっこしながら、「晴れる日」がいつ頃なのか、事前に調べておきます。

 意外と忘れてしまうのが『月の暦』です。『月の暦』とは、今月の何日が「新月」なのか、何日が「満月」なのかという、月のかけ具合『月齢』が、いつどのくらいなのかを示したものです。

 なぜ『月の暦』が重要かと言うと、せっかく夜空の暗い場所に、快晴の日に行ったとしても、その日が「満月」だと、夜空に輝く星たちは、「満月」の明るさで、ほとんど見えなくなってしまいます。

 国立天文台では、『月齢』をはじめ、様々な「暦」を調べることが出来ます。こちらのサイトで今日、今月、今年1年の『月齢』を調べたりすることが出来ます。

 『国立天文台 暦計算室』

マイクロソフトからは、エクセルで作った『月齢カレンダー』のフォーマットもありますので、こちらをダウンロードして使用するのも良いかも知れません。

 『マイクロソフト 月齢カレンダー』

マイクロソフト 月齢カレンダー

 マイクロソフト以外にも、様々なデザインの『月齢カレンダー』が無料で公開されていますので、皆様の使いやすい、好みの『月齢カレンダー』を探してみてください。

これで、目的地と、日にちを決めることが出来ました。

次回は、当日のスケジュールと、持ち物を決めたいと思います!