【惑星擬人化シリーズ】冥王星(Pluto)

惑星を擬人化することで、分かりやすく、馴染みやすくする【惑星擬人化シリーズ】第八回は「冥王星」の登場です!(キャラクターデザイン:澤田菜奈)

ローマ神話における冥界を司る神「プルート」

 「プルート」は、ローマ神話における、冥界を司る神のことで、ギリシア神話では「ハデス」あるいは「ハーデース」と呼ばれている冥府の神を示しています。

 ギリシア神話の大地の神「クロノス」と女神「レア」の子で、ポセイドンとゼウスの兄でもあります。なんとこの3人で、どこを自分たちで納めるかを決め、結果「プルート」は、冥府と地底を割り当てられたと言われています。

 神様の中では、珍しく(?)女性の扱いに不慣れだとされています。神話の中では好きになった女神に対してどうアプローチするかで悩む一面を見せたことがあります。あらゆる手段を駆使して女性に近づく弟「ゼウス」とは、かなり性格の違う神様です。

冥王星はどんな惑星?

 1930年にアメリカの天文学者クライド・トンボーに発見されてから「太陽系の第9惑星」とされていました。ですが、1992年に冥王星以外の外縁天体が初めて発見されてから、冥王星とほぼ同じ天体が複数発見されたことで、天文学者の中で「太陽系の惑星の定義とは?」ということが大きな議論となりました。これは、それまで、太陽系の惑星の定義があいまいであったのが、大きな原因でした。

 そこで、20068月に開催された、世界中の天文関連の学者などが集まる「国際天文学連合(IAU)」の総会で、「太陽系の惑星の定義」を定めました。その結果、1930年の発見以来「太陽系の第9惑星」だった冥王星は、惑星ではなく「準惑星」となりました。
 冥王星は、地球から見ると最大でも14等級以下と暗いため、天体望遠鏡でも見ることが難しく、少なくとも口径30㎝程度の大きさの天体望遠鏡でないと観測することは難しいです。また、地球からの見た目の大きさも小さいため、残念ながら普通の星と同じように光の点にしか見えません。

 冥王星の特徴は、その軌道です。他の惑星は、黄道面に近い面を公転してるので、他の惑星たちと同じ平面上で太陽の周りを周っているように見えます。ですが、冥王星は、そこから約17度以上傾いた面を周っています。また、他の惑星が、大体円の軌道で太陽の周りを周っているのに対して、かなり歪んだ円で太陽の周りを周っています。

冥王星のスペック

  • 分類:準惑星(冥王星型天体)
  • 公転周期:247.7406624
  • 自転周期:-6.3872日(マイナスは地球と逆方向に回転)
  • 衛星の数:5
  • 平均公転半径:591,510万km
  • 赤道面での直径:2,370
  • 質量:1.3×1022kg
  • 表面重力:0.62m/s2
  • 表面温度:?
  • 大気圧:?
  • 主な大気成分:窒素、メタン

※記載された数値データは、今後変わる可能性があります。