2021年9月21日(火)は、「中秋の名月」です。実は今年は、8年ぶりに「中秋の名月」が満月となります。「え?そもそも「中秋の名月」って満月じゃないの?」と思われる方も多いと思いますが、実はそうではありません。
人々は、昔から「月を見てたのしむ」という行為があったそうです。そのなかでも、秋が月を見るのにはとても適しているとされていました。それは、秋には空の高い位置に月が見える点と、天気が良い日が多いからだと言われています。
太陽がのぼる位置は、夏は高くなって、冬は低くなることをご存じの方は多いかと思います。月は地球からみて、太陽のちょうど反対側にいるので、太陽がのぼる位置とは逆に、夏は低くなって、冬は高くなります。
気候の穏やかな春か秋には、丁度よい空の高さに月が見えていますが、秋の方が天気の良い日が多いため、秋の夜空が月を見る最適なシーズンと言われるようになりました。
昔の暦(旧暦)では、7月から9月が「秋」と表現していました。月見シーズンでもある「秋」のちょうど真ん中の「8月」を「中秋」と呼び、新月から15日目となる、昔の暦(旧暦)の「8月15日」を、「中秋の名月」と呼んで楽しむことにしたそうです。
「十五夜」と呼んで、月見を楽しむ風習もありますが、昔中国から伝わったとも言われていて、その時は何月の「十五夜」を楽しむかまでは、決まっていなかったそうです。今では中国でも8月15日を「中秋節」と呼びお祝いをしています。
今では、中国の他に、香港や台湾、ベトナムなどでも、「8月15日に月見を楽しむ」お祝いがあるそうです。
「仲秋の名月」という書き方もありますが、この「仲秋」とは、「秋の真ん中」という意味で、旧暦の「8月」を表す言葉です。
そのため「仲秋の名月」だと、「(旧暦の)8月の名月」ということになります。
「十五夜」と聞くと、何となく「満月」を思い浮かべるかもしれません。ですが、実は「十五夜」は必ず「満月」とは限らないのです。
「満月」とは、「地球から見て、太陽のちょうど反対側に月がある瞬間」のことを言います。新月から次の新月までは、約29.5日なので、新月から満月までは、約14.8日になります。
そのため、「新月」が、1日の23時だった場合、14.8日後の「満月」は、16日の18時になってしまい、「満月」は16日になってしまいます。
それ以外にも、月が地球の周りをまわっている通り道「軌道」は、円ではなく楕円になっているため、14.8日からズレることもあります。
これらの様々な要因から、「十五夜」が必ず「満月」になるわけではないのです。
2021年前後の「中秋の名月」と「満月」の日付はこちらの通りです(日付は今の暦です)
・2013年 「中秋の名月」 9月19日 「満月」 9月19日
・2014年 「中秋の名月」 9月8日 「満月」 9月9日
・2015年 「中秋の名月」 9月27日 「満月」 9月28日
・2016年 「中秋の名月」 9月15日 「満月」 9月17日
・2017年 「中秋の名月」 10月4日 「満月」 10月6日
・2018年 「中秋の名月」 9月24日 「満月」 9月25日
・2019年 「中秋の名月」 9月13日 「満月」 9月14日
・2020年 「中秋の名月」 10月1日 「満月」 10月2日
・2021年 「中秋の名月」 9月21日 「満月」 9月21日
・2022年 「中秋の名月」 9月10日 「満月」 9月10日
・2023年 「中秋の名月」 9月29日 「満月」 9月29日
・2024年 「中秋の名月」 9月17日 「満月」 9月18日
・2025年 「中秋の名月」 10月6日 「満月」 10月7日
当日は、天体望遠鏡で見る「中秋の名月」を、YouTube Liveにてライブ配信するよ!
晴れたら、オンラインでみんなと一緒に「お月見」を楽しみましょう!!